田川未明さんの「ミ・メディア」が到着。
まず、その厚さに少し驚き。ずっしり、という感覚です。

さあ all about mimei です。
クミコxミメイ対談。ミメオさんの「呟き」。読者の選んだ800字。15の質問。
とりあえず目のついたところから片っ端に読んでいきました。

この本はどこからでも読む事が可能です。ぼくは詩と小説はじっくり読みたいので後回しにしたけれど、それでもとても読み応えがありました。それは多くの対談者をはじめとして、スギモトさんとのコラボレーション、九鬼ゑ女さんとのコラボレーションなど、この本に登場する「他者」が多彩で、その全てがクリエイティヴな精神の横溢している方たちばかりであることも大きく影響していると思います。

最近、生活のディテールからの立てなおしをしていたところでもあり、強い刺激をいただきました。ほんとに手にあまるほどです。
この本にはそんな精神にによって浮き彫りにされた未明さんがいます。だけどそれはやっぱり「ミメイさん」で、「ある一線」は譲らないけれども、柔らかできちんとしいるんですよ。

このような方と、ネットの中とはいえ、同じ空間で作品を発表してたという事は、改めてとても誇りに思えることなのでした。

前回、「意味不明」とかいた内容は、「読者が選ぶミメイ作品」のなかの「牡丹」という作品への推薦文をぼくが書いているという事です。少ない字数の小さなコラムですけれど、作品の冒頭においていただいています。手に取られた方は是非ご一読を。
ほかにも、りりこさん、うさみみさん、かしの木さん、ようこさん、たこさんなども書かれてています。

思えばこれが「ゴザンス編集部」の最後の仕事になるわけで、全力で仕上げられたんだなと、感慨もひとしおでした。

ちなみに、裏表紙。線路を横切るミメイさん。この色といい、目線といい、風景のなかの線といい、岩波書店の本の裏表紙をどうしても想像してしまうんです。あれは確か「種蒔く人」だったけれど…。パロディー?なんて感じるのはぼくだけかな。
蛇足でした。 

(2004/10/05/Tue)


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