なぜかあたしには、子どもの頃の記憶がところどころ欠けている。
 それでも残っている中には、驚くほど鮮明な映像もあって。
 そういうものをひとつひとつ書き留めておきたくて、書き始めたエッセイ。
 面白いもので、記憶の映像をぽつぽつコトバに置き換えていくうちに、
 すっかり忘れていたことまでが、サイダーの泡のように、
 ひとつふたつと浮かび上がってきたりして。
 これはこれからも書き足していくつもりです。
 ひとつひとつ丁寧に。

 かつて「インターネット出版局ゴザンス」というWEB文芸サイトがありました。
 今現在のブログポータルサイトの前身のようなシステムで、
 WEBライターがそれぞれの頁でごく自由に、かつ切磋琢磨しながら、
 日々カキモノに情熱を注いでいた。
 その頃に書いた「800字」(編集部から出題されるお題=3つのコトバを入れて
 作る800字の小説)などの、ごく短い小説。
 あるいは、ある日ふいに生まれた短い小説。
 そんな小さな小説ばかりを集めてみました。

 日々のあわいに、ふと思ったこと。ふと浮んだこと。
 時には、眠りの中に訪れる夢のようでもあって、
 (ほんとうに見た「夢」は、他のブログに書いてますので、 
  ―どこが違うんだ、と言われそうだけど―そちらをどうぞ)
 ほんとうに、とるにたりないことばかり。
 でも、もしかしたら、これがあたしの「真ん中」かも。

 エッセイ、と言っても、中には日記のようなものもあり。
 日々の中でふと思ったこと。ふと思いだしたこと。
 そう、どちらかと言えば「ああ、あんなことあったっけ」というものが多いかも。
 あなたの中の「ああ、あんなことあったっけ」を呼び出したり、シンクロしたり、
 そんな奇蹟がおこったら嬉しいな。

 ニュースや新聞や、身の回りに起こったこと。
 そこから何かを感じたときに書いたもの。
 これは、「当時」という「時間」を除くことができないので、
 「日付」を記してあります。
 「あの時」、あなたは何を思っていましたか。

 なぜか、昔のモノが好きです。
 古い家、古い道具、昔の玩具。
 ノスタルジア。イノセント。
 気づけば、そういうことにまつわることや、
 子どもの頃の回想のようなものが、いくつも。
 なので、ここにまとめてみました。
 言ってみれば、これはあたしの原風景かも。

「おとなのコラム」連載エッセイ
 WEBマガジン「おとなのコラム」で1年ちょっと連載していたエッセイ。
 連載タイトルは「ノスタルジー」。それまで書いてきた散文と重なるもの
 もありますが、こちらは少し長め。これ以前の「ノスタルジー」は子ども
 の頃に戻って書いていたけれど、この連載ではオトナになった今の
 自分の視点から描いています。 

 誰もが詩人である思春期の頃、
 あたしも毎日ノートに詩のようなものを書き綴っていました。
 が、オトナになってからはあまり詩を書かなくなった。
 というより、これは詩です、と声高にいう自信がないのかも。
 詩を「読む」のは好きなので、よく詩集を開いたりするのだけど、
 そのたびに、そこにあるコトバに打ちのめされてしまうので。
 でも時に、日記でもなく雑文でも小説でもないコトバの連なりが浮んでくる。
 そんな時、これはやっぱり詩なのかな、と思ったり。
 ということで、ここにこっそり置いておきます。

 ほとんどが、本について。映画や音楽についても、少々。
 1冊の本を100人が読んだら、100通りの読み方がある。
 いつもそう思っているもので、「評論」とか「解説」は不得手です。
 なので、これも「書評」というよりは、感想文といったほうがいいかも。
 それも、ごくごく個人的な。
 エッセイのようなつもりで書いたものが多いので、
 そのようなつもりで気軽に開いてみてください。