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久しぶりに街に出たら、
なんだか目が回ってしまった。
ぐるぐると、くらくらと。
混雑した電車。
ヒトでごったがえす駅。
誰もがみんな急ぎ足で行く地下通路。

このヒトたち、みんな、
ひとりひとりに人生があって、
ドラマがあって日常があり、
出逢いがあって別れがあって、
生と死がある。

そのひとつひとつが、交差したり、すれ違ったり。

ふいに、この一瞬が、
とてつもなく不思議なもののように思えた。
今ここにいることが、
不思議だった。

あたしはどこから来て、どこに行くのか。
みんな、ひとりひとり、
どこから来て、ここにいるのか。



そう思ったら、
目が回ってしまったのだった。
ぐるぐると、くらくらと。