「南洋犬座」と書いて、「なんよういぬずわり」と読む。
「100絵 100話」とあるけれど、この「絵」は写真のことだ。
写真と短い文章の本。
扉をひらくと、椎名氏のあの飛ぶような(?)字で書いてある。
『南の島の熱風から 北の国のぬくもりまで 
 なつかしい顔やら ねむくなる顔まで いろんな世界を ひとまわり。』
まさに、そういう本だ。

シーナの写真は優しい。ファインダーをのぞくまなざしがあったかい。
でも、とても冷静に、とても鋭く、見つめている。
それが短い文章によく出ている。
なんだか疲れてしまって、束の間、ここではないどこかに行きたいとき、
熱にやられてテレビもPCも見たくないとき(まさにあたしがそうだった)、
そして、眠れない夜に。
心もからだも、ゆったりほぐしてくれる一冊です。
だから椎名さんの本は、我が家の常備薬のようなものなのだ。